.fourの使い方

このコマンドは、ノード波形の基本波成分をn=1として第N波成分まで数値取得するものです。
総合ひずみ率(Total Harmonic Distortion,THD)やDCオフセット成分を求めるのに便利です。
 
方法は、
 ①ノードを指定するため、[Label Net]設定する
 ②[SPICE Directive]から以下を設定する
        [.four 2kHz 10 -1 V(out)]
        [.options plotwinsize =0]
        [.options numdgt=7]
 ③解析実行
 ④結果の確認(グラフ上で右クリック→[View] →[SPIEC Error Log]を開く)
です。
それでは、以下詳細解説です。

 

LTspiceで独習できる!はじめての電子回路設計 (KS理工学専門書)

 

電子回路シミュレータLTspice入門編 (TOOL活用シリーズ)

 
①ノードを指定するため、[Label Net]を設定する
下図から確認したいノードにラベルを設定する。
 
OKをクリックすると、回路図上に表示される。
 
②[SPICE Directive]から以下を設定する
    [.four 2kHz 10 -1 V(out)]
    [.options plotwinsize =0]
    [.options numdgt=7]
 
 
・[.four 2kHz 10 -1 V(out)]
 2kHz:この周波数を基本波としてフーリエ解析する
 10  :何次までの高調波成分を解析するか設定. ここでは10次まで
  -1 : 解析終了から何サイクル目をフーリエ解析するか対象を設定,  -1は全波形
 
・[.options plotwinsize =0]
   シミュレーション結果のデータ圧縮をオフにする。
 記述しない場合、シミュレーション波形計算ポイント数が自動的に減り、
 フーリエ変換の精度が悪化する恐れがある。
 
 ・[.options numdgt=7]
 内部演算を倍精度にする(デフォルト=6)
 
③解析実行
下記をクリックして解析する
 
④結果の確認(グラフ上で右クリック→[View] →[SPIEC Error Log]を開く)
 
 
グラフ上で右クリック→[View] →[SPIEC Error Log]を開く。
 
 
 
以上です。