LTspiceコマンドライン

 LTspiceコマンドラインで動作させる際のフラグ一覧です。 

 

フラグ
説明
-ascii
ASCII .raw ファイルを使用。著しくパフォーマンスは低下する
-b
バッチモードで実行.例"XVIIx64.exe -b test.cir"はデータをtest.rawファイルに残す
-big
ウィンドウ最大化して開始
-encrypt
モデルライブラリを暗号化する。実装の詳細を明らかにせず人々がライブラリを使用できるようにしたいサードパーティ向け。ただし、Linear Technology Corporationのモデルでは使用されません。
-FastAccess
バイナリ.rawファイルのFast Access形式へのバッチ変換する
-ini <path>
%APPDATA%\LTspiceXVII.ini 以外で使用する.iniファイルを指定する
-max
ウィンドウ最大化して開始( -bigと同じ)
-netlist
回路図からネットリストへのバッチ変換する
-PCBnetlist
回路図からPCBフォーマットのネットリストへのバッチ変換する
-registry
%APPDATA%\LTspiceXVII.iniファイルでなく、レジストリにユーザ設定、MRU などを保存するように LTspice に強制する
-Run
[実行]ボタンを押さずにコマンドラインで開いた回路図のシミュレーション開始
-SOI
サブ回路の拡張でもMOSFETに最大7つのノードを持たせることができる
-uninstall
アンインストール実行

 

 

 

 

 

 

LTspiceを自動実行する方法

LTspiceシミュレーションをコマンドプロンプトで自動実行する方法
・複数の回路シミュレーションができる
・自動で実行させる
 
方法は、下記のようにテキストに記載し、拡張子を**.batにして実行する
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cd C:\Program Files\LTC\LTspiceXVII
XVIIx64.exe -netlist "C:\Users\■ユーザ■\Documents\LTspiceXVII\examples\■実行フォルダ■\■ASCファイル名■.asc"
XVIIx64.exe -b "C:\Users\■ユーザ■\Documents\LTspiceXVII\examples\■実行フォルダ■\■ASCファイル名■.net"
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準備
シミュレーション結果を保存のために、[Automatically delete.ra files[*]]のチェックを外す

③textに次を記載する
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cd C:\Program Files\LTC\LTspiceXVII
XVIIx64.exe -netlist "C:\Users\■ユーザ名■\Documents\LTspiceXVII\examples\■実行フォルダ■\■ASCファイル名■.asc"
XVIIx64.exe -b "C:\Users\■ユーザ名■\Documents\LTspiceXVII\examples\■実行フォルダ■\■ASCファイル名■.net"
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なお、XVIIx64.exe →XVIIx86.exe(32ビットシステム)でも可能です。
 
例は
・実行フォルダ=jigs
・ASCファイル=111
で実施しました。

④テキストの拡張子:****.txt→****.batに変更し、クリック
→→
⑤結果の確認
1)LTspiceを開き、***.rawファイルを直接ドラッグ&ドロップする
 
を直接、LTspiceにドラッグ&ドロップする

2)回路ファイルを開いてプロービングする
下記ディレクトリ内の***.ascファイルを開き、
<C:\Users\■ユーザ■\Documents\LTspiceXVII\examples\実行フォルダ■\>

メニューバー→「Plot Setting」→「Visible trace」で解析結果***.rawを開く。

見たいノードを指定して完了です。

7月の技術士二次試験の準備

7月の技術士二次試験の準備について、私の実施した経験を記載します。
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いよいよ、残り2週間あまりです。
準備万端な方も、まだまだ心配な方も諦めずにやりきりましょう。
想定した社会的問題に対して、準備したネタ(想定課題や解決策など)が、
十分かチェックすることをお勧めします。
<チェックポイント>
①問に対して適切に解答できているか
②課題は多面的に抽出できるか
③観点が抜けてないか
④解決策が、ご自身の専門外の内容になってないか
⑤解決策やリスク対策が、一般論にとどまってないか
 
①問に対して適切に解答できているか
必須の(1)について、考えてみます。
出典:令和元年度技術士第二次試験問題(電気電子部門) 必須科目より
 
ここでは、ただ課題を示すだけでなく、以下を説明する必要があります。
・「~における持続可能なバランスの確保」の考え方に基づいていること
・技術者としての立場での多面的な視点
から抽出した課題に対し、
・分析
・関係性の観点の明記
・課題の説明
 
②課題は多面的に抽出できるか
技術者としての立場での多面的であればよく、
アプローチとしては、
・QCD
・4M
・SCM,ECM
などから記載すると良いかと思います。
 
③観点が抜けてないか
令和になってから、ほぼ毎年問われているので、
当日問われていることを確認し、記載を忘れないようにしましょう。
 
課題は同じであっても、社会的問題によって観点は異なってくると思いますので、
問題文中にある背景に沿って解答ください。
 
④解決策が、ご自身の専門外の内容になってないか
解決策は、ご自身が専門家の立場での提案内容でなければなりません。
つまり、
必須科目は、答案用紙に記載の「電気電子部門」の専門家
選択科目は、答案用紙に記載の「選択科目/専門とする事項」の専門家
として、記載する必要があります。
なので、
「AI」や「ドローン」などを単純に解決として記載すると、
一般論か専門外とみられてしまう可能性があります(点にならない)。
 
⑤解決策やリスク対策が、一般論にとどまってないか
私の場合も幾度となく、「一般論だね」と指摘されました。
そこで、一般論にとられないようにするため、
・専門とする事項から具体的な解決策に絞る
・方式の比較や期待効果を定量的に示す
など工夫しました。
 
これまで研鑽してきたことは、決して裏切りません。
体調管理に留意頂き、頑張ってください!!

6月の技術士二次試験の準備について

6月の技術士二次試験の準備について、本番まで1か月弱となりますが、私の実施した経験を記載します。※あくまで一個人の事例ですので参考まで。
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1.全体
筆記試験で大事なのは、読んでもらえる文章にすることです。
長い文章・文字の羅列だったりすると、何も伝わりません。
ポイントは、3つです。
  • 一文一意(簡潔に)
  • 言いたいこと<主張>は、150文字単位で表現できるようにする
  • 数値や式などは抑えておく
また、試験がコンピテンシー審査になり、評価項目が明確になりました。
文科省HPなどで試験の趣旨なども確認しておきましょう。
 
解説
 
専門的学識
技術士が専門とする技術分野(技術部門)の業務に必要な、技術部門全般にわた る専門知識及び選択科目に関する専門知識を理解し応用すること。
 ・技術士の業務に必要な、我が国固有の法令等の制度及び社会
・自然条件等に関す る専門知識を理解し応用すること。
問題解決
・業務遂行上直面する複合的な問題に対して、これらの内容を明確にし、調査し、 これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること。 ・複合的な問題に関して、相反する要求事項(必要性、機能性、技術的実現性、安 全性、経済性等)、それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮した上で、複数 の選択肢を提起し、これらを踏まえた解決策を合理的に提案し、又は改善すること。
 
マネジメント
・業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において、品質、コスト、納期 及び生産性とリスク対応に関する要求事項、又は成果物(製品、システム、施設、 プロジェクト、サービス等)に係る要求事項の特性(必要性、機能性、技術的実現 性、安全性、経済性等)を満たすことを目的として、人員・設備・金銭・情報等の 資源を配分すること。
 
 
 
評価
・業務遂行上の各段階における結果、最終的に得られる成果やその波及効果を評価 し、次段階や別の業務の改善に資すること。
 
 
コミュニケーション
・業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアント やユーザー等多様な関係者との間で、明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。 
・海外における業務に携わる際は、一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加 え、現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。
リーダーシップ
・業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を 調整し取りまとめることに努めること。 
・海外における業務に携わる際は、多様な価値観や能力を有する現地関係者ととも に、プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。
 
 
 
 
技術者倫理
・業務遂行にあたり、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮した上で、社会、 文化及び環境に対する影響を予見し、地球環境の保全等、次世代に渡る社会の持続 性の確保に努め、技術士としての使命、社会的地位及び職責を自覚し、倫理的に行 動すること。 
・業務履行上、関係法令等の制度が求めている事項を遵守すること。 
・業務履行上行う決定に際して、自らの業務及び責任の範囲を明確にし、これらの 責任を負うこと。
 
 
 
※ご自身の論文で下記表現できてますでしょうか。
 
2.Ⅰ、Ⅲ対策
 相対評価と言われている二次試験は、当日の試験会場で考えていては、他者論文と差別化はできません。予め、社会的問題に対し、ご自身の専門分野で解決策を整理しておくことが重要です。
例:温暖化対策なら、
 課題1→解決策1,2,3→リスクや懸念事項
 課題2
 課題3
と、いった具合に整理し、これを社会的課題に対してピックアップしておくことが重要と思います。私の場合は最低3パターンぐらいの構成を準備しました。
・図表の対応について
 図表の有無は他の論文との差別化図るのに有効だと思います。
 私は、1頁あたり図表1つの目安としました。
 一方、時間配分が難しくなるので無理に図表を入れる必要はないと思いますが、
 論文の骨子に沿ったもので~10分以内にかけるようなものを準備しましょう。
[評価項目]
Ⅰ:専門的学識、問題解決、評価、技術者倫理、コミュニケーション
Ⅲ:専門的学識、問題解決、評価、コミュニケーション
 
3.Ⅱについて
1)Ⅱ‐1の対策
 キーワードの整理
 知らないと全く書くことができないので、キーワードの整理に尽きると思います。
 得点と紙面配分が均等とすると1/3(=10点?)なので最後に記載する。
[評価項目]
Ⅱ:専門的学識、コミュニケーション
 
2)Ⅱ‐2の対策
・専門的な知見を表現しつつ、議題のプロジェクトを想定した記載が必要です。
・評価項目を意識しつつ、マネジメント(リソース(人物金情報)の分配)と、
 リーダーシップ(現場感とチーム主導力)を表現します。
・関係者やステークホルダとどのように調整するか、を具体的に示します。
[評価項目]
Ⅱ:専門的学識、マネジメント、コミュニケーション、リーダーシップ
以上

コンデンサ初期値の設定方法

過渡応答の解析の収束性を改善する方法として、
コンデンサやコイルに初期値電圧、電流を与える方法があります。
今回は、コンデンサの初期値の設定方法について記載します。
 
方法は、
コンデンサノードを決定する
②[SPICE Directive]から以下を設定する
 [.ic V(n002)=2V]
です。
 
コンデンサノードを決定する
まず、回路をインプットする。
 
過度解析の場合、入力したら[Edit Simulation Command]を開き、
[Start external DC supply Voltage at 0V]にチェック。
 
確認したいノードの波形を表示させて、ノードをチェック
 
②[SPICE Directive]から以下を設定する
 
 
下記のように入力して、OKをクリック。
例:[.ic V(n002)=2V]
 
 
ちなみにコマンドの記載方法がわからなかったら、矢印のあたりで右クリックすると、
 
コマンドの構文が確認できるので、入力方法を確認できます。
 
入力完了したら解析を実行。
充電が2Vから開始しているのが確認できます。
ちなみに、初期時電圧が一時的に下がっているのは[Start external DC supply Voltage at 0V]にチェック入れたため。
.icによる初期設定がされていれば[Start external DC supply Voltage at 0V]にチェックは不要ですね。
 
以上です。
 

ポイント整理 電気回路 - LTspiceで回路シミュレーション -

電子回路シミュレータ LTspice XVII 「基本操作・回路作成編」: フリーの電子回路シミュレータを使用して解析を行えるよう、初心者にも分かりやすく作成しました。

.fourの使い方

このコマンドは、ノード波形の基本波成分をn=1として第N波成分まで数値取得するものです。
総合ひずみ率(Total Harmonic Distortion,THD)やDCオフセット成分を求めるのに便利です。
 
方法は、
 ①ノードを指定するため、[Label Net]設定する
 ②[SPICE Directive]から以下を設定する
        [.four 2kHz 10 -1 V(out)]
        [.options plotwinsize =0]
        [.options numdgt=7]
 ③解析実行
 ④結果の確認(グラフ上で右クリック→[View] →[SPIEC Error Log]を開く)
です。
それでは、以下詳細解説です。

 

LTspiceで独習できる!はじめての電子回路設計 (KS理工学専門書)

 

電子回路シミュレータLTspice入門編 (TOOL活用シリーズ)

 
①ノードを指定するため、[Label Net]を設定する
下図から確認したいノードにラベルを設定する。
 
OKをクリックすると、回路図上に表示される。
 
②[SPICE Directive]から以下を設定する
    [.four 2kHz 10 -1 V(out)]
    [.options plotwinsize =0]
    [.options numdgt=7]
 
 
・[.four 2kHz 10 -1 V(out)]
 2kHz:この周波数を基本波としてフーリエ解析する
 10  :何次までの高調波成分を解析するか設定. ここでは10次まで
  -1 : 解析終了から何サイクル目をフーリエ解析するか対象を設定,  -1は全波形
 
・[.options plotwinsize =0]
   シミュレーション結果のデータ圧縮をオフにする。
 記述しない場合、シミュレーション波形計算ポイント数が自動的に減り、
 フーリエ変換の精度が悪化する恐れがある。
 
 ・[.options numdgt=7]
 内部演算を倍精度にする(デフォルト=6)
 
③解析実行
下記をクリックして解析する
 
④結果の確認(グラフ上で右クリック→[View] →[SPIEC Error Log]を開く)
 
 
グラフ上で右クリック→[View] →[SPIEC Error Log]を開く。
 
 
 
以上です。
 

LTspiceによるIC消費電力の確認の仕方

1年ぶりに更新になりますが、
今回は、LTspiceでのIC消費電力の確認方法です。
方法は、
 ①解析ボタンをクリック
 ②Altキーを押しながら、ICをクリック
です。
 
①解析ボタンをクリック
 
 
②IC(U1)にカーソルを合わせて、ALTキーを押しながらクリック
横軸時間なので、瞬時電力として表示されます。この値を平均すれば電力として求まります。
 
以上です。